話題のメタバースとは?できることやビジネスモデルを徹底解説!
- 2022/08/12
- ITナレッジ
- Business Tugboat 編集部
現在は日本国内でも「メタバース」内での商業活動、ライブ、ゲームなどが実用化されています。2021年にFacebook社が社名を「Meta」に変更したことをきっかけに、メタバースが世界的に注目されるようになりました。
本稿ではFecebook社が企業名を変更してまでメタバース事業に注力する理由と、メタバースを活用することで私たちの生活にどのようなメリット・デメリットがあるのかを、具体例を用いて順番に解説していきます。
メタバースとは
「メタバース」とは「インターネット上で個人の交流ができるバーチャル空間」です。
人間をアバターに置き換えることにより、バーチャル空間内で非接触な環境を維持したままコミュニケーションできるのが大きな特徴といえます。NFTと呼ばれる仮想通貨を用いた取引も可能です。つまり、現実世界のようにさまざまな経済活動がバーチャル空間でもできるのがメタバースなのです。
なぜ注目されているのか?
メタバースが注目される理由は2つあります。
- コロナウイルスの流行による生活環境の変化
コロナウイルスの流行により、人々は感染予防を重要視するようになりました。そのため、人との接触機会の減少や感染リスクの少ないコミュニケーション手段のニーズが高まり、メタバースが注目されるようになりました。 - 制約のない空間で個人間の共有体験を高められる
Meta社がメタバース事業に注力する理由はこれまでのSNSによる交流をメタバースによって共有体験として高めることを目標にしているからです。
今までのネット上では単なる交流や情報共有だけでしたが、メタバースを利用することで同じ目的の個人がリアルに共有体験をすることができます。
メタバースのメリット・デメリット
メタバースが大きな注目を集めた理由は、バーチャル世界で現実世界と同様の活動ができ、さらに感染リスクを抑えながら様々な共有体験が行えるからです。
実際にメタバースの活用についてのメリット、デメリットを解説します。
メリット
メタバースの大きなメリットとしてあげられるのが以下の4つです。
仮想空間上でコミュケーションや現実と同様の経済活動が行えるため、さまざま制約のとらわれず自由な活動が行えることが最大のメリットといえるでしょう。
感染リスクを気にせずコミュニケーションが取れる
バーチャル空間でのコミュニケーションですので、直接人と接することはありません。大人数で同じ空間に集まったとしても感染の心配は無用です。
現実のような制約がなく自由な活動ができる
メタバースはネットからアクセスできる仮想空間です。住む地域や社会、経済格差などの制約を受けることなく、世界中にいる人と同じ空間にアクセスしてコミュニケーションが可能です。同じ目的をもつ人同士が気軽に集まることで活動の幅も広がります。
非現実の体験を共有できる
メタバースはネット上の仮想空間なので現実ではあり得ないことも実現できます。VR技術を併用することで、よりリアルな体験を他人と共有することができます。
ブロックチェーン技術により仮想通貨を使った安全な取引ができる
メタバース内での取引は基本的に仮想通貨を使用します。その取引はブロックチェーン上で取引されるため、仕組み上データの改ざんや不正利用は不可能です。このようにバーチャル空間でも安全して取引ができるでしょう。
デメリット
メタバースのデメリットは、ビジネスや日常生活で気軽に活用できるまでの法律やインフラの整備されていないことです。
メタバースの具体的なデメリットについて詳しく解説します。
法整備がまだ整っていない
現行法は物理的に存在する「モノ」に対してのみに適用されています。万が一、バーチャル空間で所有物がなんらかのトラブルで消えてしまった、予期せぬアクシデントが起こった場合、物理的な「モノ」ではないため現行の法律では対応が困難です。
メタバースに対してのインフラが整っていない
メタバースはまだまだ新しい技術ですメタバースでの活動には高価なVRゴーグルなど専用のツールが必要になります。そのため、多くの人が気軽に使いこなせる環境が整っていないのがデメリットといえるでしょう。
メタバースの活用例
それでは、実際にメタバースに参入した事例を紹介していきます 。
就活相談サービス
コロナ禍で就職活動がしにくくなっていることからオンラインでの就職相談、面接が増えています。ポート株式会社では、メタバースを利用し、非接触でありながらもよりリアルな環境で、キャリア支援や企業とのマッチングをアドバイスするサービスを提供しています。
これにより、企業と学生のよりパーソナルな部分に寄り添ったアドバイスが可能になりました。
バーチャルマーケットでの売買
『VRChat』というサイト内に作られた最大規模のマーケット「バーチャルマーケット」では、企業や個人が出店して実際に商品の売買が行われました。2021年は有名企業であるBEAMSやLAWSONも出店しており、バーチャル上のアイテムだけでなく現実世界の商品も取引されていいました。距離や時間の制約を受けることなく、リアルに商品を売買できるのはユーザーにとっても魅力的といえるでしょう。
oVice(オヴィス)でリモート会議
実際に対面することなく、バーチャル空間でスムーズなコミュニケーションが可能です。コロナ禍によってテレワークが普及し対面でのやり取りが困難になったことから、急速にコミュニケーション不足に陥ったことが原因でさまざまな経済活動にも深刻な影響が及んでいます。それによる企業や社会の生産性の低下を解決するために開発されたのが、このoViceと呼ばれるサービスです。いままのでのリモートワークでは「周りの話し声が聞こえない」「姿が見えないから様子がわからない」といった、同じ空間にいる人しかわからない情報がありました。oViceを利用することで、上記のような無意識に感じ取ることができる情報を得られるようになります。
感染リスクを抑えながら、今までと変わらない質の高いコミュニケーションが可能となり、業務の生産性向上に繋がりました。
メタバースの今後の課題とビジネスチャンスについて
アメリカの通信社Bloombergによると、2020年のメタバース市場規模は約5000億ドルでしたが、2024年には約8000億ドル近くに成長するといわれています。それだけ急成長をしている市場でビジネスを展開していくには、「メタバース上のテクノロジー活用」と「ユーザー価値の向上」が必要となってきます。
「メタバース内で対人サービスの提供」や「メタバース内で小売業を展開すること」などを紹介しました。そのほかにもさまざまなサービスが期待されています。もっとも近い未来に必要とされるのは「メタバースへの参入ハードルが低いサービス」です。
おそらく、最も近い未来、低コストで気軽にユーザーが利用できるサービスとして、今の2次元アプリを組み合わせたサービスが必要とされるのではないかといわれています。既存のサービスにメタバースを取り入れていくことで、より没入的に楽しむことができ、価値提供の幅が拡大できるのではないでしょうか。
まとめ
メタバースはバーチャル空間でありながら、現実世界のようにコミュニケーションができるサービスであり、今後ビジネスとしても大きく期待できるフィールドです。コロナの収束が見えないことからも、より期待が高まっていくことが予想されます。今後もメタバースの動向に注目していけば新たなビジネスチャンスの糸口をつかめることにつながるでしょう。
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