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企業が取り組むSDGsとは?メリットやステップ・企業事例を紹介

2016年から2030年までの15年間で達成するべき共通目標であるSDGsは、企業が取り組むメリットが多く存在します。ここではSDGsとはどういったものかに触れ、企業が取り組む理由を解説します。実際にSDGsに取り組む際のステップや、既にSDGs活動を行っている企業の事例も紹介しているため、ぜひ読んでみてください。

SDGsとは?企業とSDGs

企業が取り組むSDGsとは?メリットやステップ・企業事例を紹介02

SDGsとは、持続可能な開発目標という意味を持ち、国連に加盟するすべての国が、2015年から2030年までの15年間で、達成に向けて取り組むべき共通目標です。17の目標と169のターゲットが設定されており、今後すべての国際機関や、政府が出す政策の基本理念として取り入れられるといわれています。

SDGsの前身に、MDGsと呼ばれるミレニアム開発目標がありましたが、MDGsは新興国をメインとした目標でした。現在取り組まれているSDGsは新興国だけでなく、先進国も含めた世界共通の目標です。

さらにSDGsでは企業の役割を重視しており、政府や国際機関主体ではなく、企業主体とした目標達成が期待されています。SDGsを理解していくために17の目標と、混同しやすいCSR、ESGとの違いについて見ていきましょう。

SDGs 17の目標とは

SDGsが掲げる17の目標は、以下の通りです。

  • 貧困をなくそう
  • 飢餓をゼロに
  • すべての人に健康と福祉を
  • 質の高い教育をみんなに
  • ジェンダー平等を実現しよう
  • 安全な水とトイレを世界中に
  • エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 働きがいも経済成長も
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 人や国の不平等をなくそう
  • 住み続けられるまちづくりを
  • つくる責任 つかう責任
  • 気候変動に具体的な対策を
  • 海の豊かさを守ろう
  • 陸の豊かさも守ろう
  • 平和と公平をすべてのひとに
  • パートナーシップで目標を達成しよう

17の目標は一見大きくグローバルなものに見えますが、環境や飢餓・貧困、気候問題などさまざまな問題への解決目標が掲げられています。それぞれの目標を自分の国や、身近な地域の実情に置き換えてみれば、企業や私達一人ひとりが取り組むべき課題が見えてくるのではないでしょうか。

なお169のターゲットとは、17の目標にたどり着くために設定されたものです。目標によって異なりますが、さまざまな要素で生まれた格差を解消するために定められています。

SDGsとCSR・ESGとの違いとは


SDGsと似た取り組みに、CSR・ESGがあります。SDGsの持続可能な開発目標のように、CRSとESGをひと言で表すと、以下の通りです。

CRS:企業の社会的責任
ESG:環境(E)・社会(S)・ガバナンス(G)の頭文字を取って作られた言葉

CRSが意味する企業の社会的責任とは、企業はただ単に利益を追求するだけでなく、組織活動が社会へ与える影響に責任を持ち、あらゆるステークホルダーからの要求に対し、適切な意思決定をすることです。一方でESGは、環境、社会、ガバナンスの頭文字を取って作られた造語で、企業が長期的に成長するためには、上記の3つの観点が必要だという考え方です。

SDGs、CRS、ESGの考え方はどれも企業の持続性を高める目的があり、それぞれが強い関係で繋がっています。SDGsは最終的に達成するべき目標として掲げられていますが、CSRやESGなどは、目標のために具体的に考えなければいけない取り組みといえるでしょう。

企業がSDGsに取り組む理由・メリット

企業が取り組むSDGsとは?メリットやステップ・企業事例を紹介03

企業がSDGsに取り組む理由やメリットには、次の4つが挙げられます。

  • 企業のブランドイメージ向上
  • 新規事業機会の創出
  • 社員の働きがい・モチベーションの向上
  • 投資家へのアピール

順番に見ていきましょう。

企業のブランドイメージ向上


企業がSDGsに取り組む理由やメリットとして、企業のブランドイメージの向上が挙げられます。SDGsの前身であるMDGsは、貧困と飢餓の撲滅をメインとした目標であったため、主体となるのは新興国の政府ばかりでした。

ところが2016年から採択され、現在取り組まれているSDGsでは、経済や環境、社会の要素を含めていることから、先進国でも当事者意識を持ちやすい内容となっています。先進国の経済を動かすためには、企業の活動が欠かせません。

社会的にもSDGsが徐々に知られるようになり、関心が高まっている現在において、SDGsに積極的な取り組みを見せる企業は、消費者からの信頼を獲得しやすい状況といえるでしょう。信頼の獲得は、自社の扱う商品や、サービスの売上に繋がる可能性もあります。

新規事業機会の創出


SDGsに取り組むことで、企業にとっては新規事業機会を創出できるメリットが考えられます。SDGsは見てきたように、社会のエネルギーやまちづくり、貧困の解決、平和と公正をゴールとしており、公正に関してはさらに、健康・福祉と教育、ジェンダー、飢餓防止のゴールが割り振られています。

非常に大きく抽象的なゴールではありますが、どれも世界規模の課題として取り上げられているもので、SDGsに真剣に取り組む中で、今まで検討もしてこなかったビジネスに気づく瞬間があるかもしれません。貧困の解決や健康の推進のために、自社で行えるサービスで貢献できるものがあるかもしれないと常にアンテナを張っておけば、思いもよらぬ事業が生まれることがあります。

これは現在から将来を考えるのではなく、将来の目標を見据えたときに、今何ができるか考える思考法です。社をあげてSDGsに取り組むのであれば、ぜひ様々な可能性を考えてみてください。

社員の働きがい・モチベーションの向上


企業がSDGsに取り組めば、社員の働きがいやモチベーションが向上する調査結果も出ています。企業としてSDGsの取り組みを進めていくためには、社員一人ひとりが積極的にSDGsについて理解し、考えていくことが大切です。

SDGsについての取り組みを熱心に行えば行うほど、社員は企業と社会との繋がりを実感し、自身が社会に対して貢献している意識が強くなっていきます。実感は働きがいを生み、日々の業務に対しても、より一層意欲的になるでしょう。
社員が生き生きと働いている姿は、周囲へ影響を与え、企業全体の活性化へと繋がる可能性も考えられます。

参考:SDGsと社員のモチベーションに関する調査|JCD NOW!|株式会社JTBコミュニケーションデザイン

投資家へのアピール


SDGsに取り組むことで、投資家へのアピールにもつながり、資金調達や売上の向上といったメリットも期待できます。投資家が、投資先の企業を選ぶ基準は、売上だけではありません。

投資家は企業の行っている取り組みを見て、社会貢献に繋がっているかどうかの確認も行うため、企業がSGDsの取り組みを積極的に行えば、投資家へのアピールにもなります。しかし投資家へのアピールだけを目的としてSDGsの活動を行っていれば、どこか気持ちの入っていない表面的な活動となってしまい、かえって自社の評判を落とすものとなりかねません。

投資先へのアピールは企業を支えていくために必要なものですが、社を挙げてSDGsに取り組むのであれば、真剣に活動について考え、誰が見ても説得力のある活動を行っていきましょう。

企業がSDGsに取り組むステップ

企業が取り組むSDGsとは?メリットやステップ・企業事例を紹介04

企業がSDGsに取り組むステップは、以下のとおりです。

  • SDGsを理解する
  • 優先課題を決定する
  • 目標を設定する
  • 経営へ統合する
  • 報告とコミュニケーションを行う

SDGs Compassが示す、SDGsの企業行動指針を参考に、順番に見ていきましょう。

参考:SDGs の企業行動指針 - SDG Compass

ステップ1:SDGsを理解する


SDGsの活動に取り組むにはまず、SDGsを理解するところから始めなければいけません。どんなにSDGsへの取り組みを行っている同種の企業を参考にしてみても、企業によって取り組むべき内容は異なり、全てを当てはめることはできないためです。

SDGsが掲げる17の大きな目標と169のターゲットの本質を、経営陣や担当者が理解し、共有しましょう。ただ資料を読み込んだだけでは、SDGs活動に対する取り組みは見えてこないため、一つひとつの目標やターゲットを見ていく中で、自社の事業と関連性の高いところがないか、探してみることが大切です。

ここで自社の事業と絡めて理解を深めておけば、次のステップ2で優先課題を決定するために役立つでしょう。

ステップ2:優先課題を決定する


ステップ2では、SDGs活動を行う中での、優先課題を決定します。優先課題は、業界・社会と自社との関係を見たときに、自社の活動が社会に負の影響を与えている部分はないか考えてみることが大切です。

自社が生産する商品の、原材料の調達から生産、販売、廃棄に至るまで、全ての活動において関わる企業や団体を洗い出して並べてみてください。各過程での担当者を集め、綿密に話し合ってみるのもよいでしょう。

例えば車の生産をしている会社であれば、CO2を排出し、地球温暖化に影響のあるガソリン車のリスクを考える必要があります。リスクに対する防止策や改善策として、7.の「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」の目標や、15.の「陸の豊かさも守ろう」の目標に取り組むべきだと判断できるでしょう。

優先課題の決定は、現在行われている事業の見直し・改善や、新規事業として取り扱うべき課題も見えてくる重要なステップとなります。

ステップ3:目標を設定する


ステップ2で出てきた優先課題から、自社のSDGs活動の目標を設定しましょう。ひと言で目標といっても大まかに決めるのではなく、具体的な数値目標を、どれだけ減らしたいか、どのくらいの期間で減らしたいかなどで、具体的に設定してみてください。

また目標設定と合わせ、KPIの設定も大切です。KPIは主要業績評価指標と訳され、目標の達成に向けた進捗度を測る際に用いられるものです。

KPIを設定すれば、目標に対する現在の進捗度合いが測れます。1つの目標に対していくつかのKPIを設定し、様々な角度で進捗を確認してみてください。目標とKPIの設定が終われば、自社の目標を公表するかどうか検討し、ステップ4へと入ります。

目標の公表は社員や取引先のモチベーション向上へと繋がりますが、目標が達成できない場合、批判を受けることとなるため、慎重に検討しましょう。

ステップ4:経営へ統合する


ステップ3までに設定した目標を企業全体で実行し、達成へと向かうためには、自社でSDGs活動を行うメリットや必要性を、社内の人間に浸透し、経営に統合させていかなければなりません。特に経営陣がSDGsについて理解していなければ、ステップ3までの取り組みが白紙に戻る可能性もあるため、早めに説明をして、理解を得ると良いでしょう。

経営統合するために社員の理解を深めるには、SDGsの啓発や研修が有益です。目標達成のため、部門にとらわれない人材でプロジェクトチームを発足し、戦略の策定や実施を行い、ステップ5へと繋げていきましょう。

ステップ5:報告とコミュニケーションを行う


ステップ4が終われば、設定した目標や経営方針を決定し、外部にSDGsに関する活動を報告して、ステークホルダーとコミュニケーションを取っていきましょう。企業への透明性を求めるため、情報を開示してほしいステークホルダーの声は、年々高まっています。

ステークホルダーの声に応えて信頼関係を強固なものとするため、SDGsへの取り組みを報告する方法や、頻度を決めることも必要です。企業が発する報告は、戦略的ツールとしても位置づけられ、信頼感を上げる効果も期待できます。的確な報告やコミュニケーションを定期的に行うため、企業は報告に向けたスケジュールを組み、担当者を決めて実行していきましょう。

企業のSDGsへの取り組み事例8選

企業が取り組むSDGsとは?メリットやステップ・企業事例を紹介05

SDGsのメリットやステップについて見てきましたが、実際にはどのような取り組み事例があるのでしょうか。

  • SMBC日興証券株式会社
  • 味の素株式会社
  • 富士通株式会社
  • 株式会社公文教育研究会
  • エスビー食品株式会社
  • 株式会社ヤクルト本社
  • 株式会社 成城石井
  • トヨタ自動車株式会社

ここからは上記の8つの企業の事例を見ていきましょう。

SMBC日興証券株式会社


証券会社のSMBC日興証券株式会社は、自社を取り巻く環境に配慮するための取り組みとして、日興エコファンドを設立しました。エコファンドとは、環境に配慮した経営を行っている企業を中心とした投資信託で、従来の投資尺度に関わらず、環境問題に積極的に取り組んでいるなどの観点も大切にしています。

また環境事業の資金調達のための債権、グリーンボンドの継続的な発行を行い、環境エネルギービジネスの推進及びサステナビリティの取り組みを行っているほか、次世代を担う子どもたちの育成やボランティア活動にも、力を入れている企業です。
参考:当社におけるサステナビリティ│当社におけるサステナビリティ│SMBC日興証券

味の素株式会社


食と健康の課題を解決する企業として、「おいしく食べて健康づくり」といった目標を持って創業された味の素グループは、2030年までに、10億人の健康寿命を伸ばし、環境負荷を50%削減する目標を持っています。SDGsの取り組みとしては健康と環境をテーマにし、健康では減塩や3大アレルゲン不使用など、味の素グループならではの付加価値のある製品の提供に力を入れています。

また環境面でもフードロスの削減や温室効果ガスの削減、プラ廃棄物削減などを目標に取り組んでいることから、精力的に活動していることが分かる企業です。
参考:ASV(Ajinomoto Group Shared Value) - 味の素

富士通株式会社


テクノロジーを通じて社会に価値を提供している富士通株式会社は、SDGsの達成に貢献するため、富士通自信の経営をサステナブルに変容させるグローバルレスポンシブルビジネスに取り組んでいます。この他にもビジネスを通じた社会課題界解決を目指す新事業ブランドの「Fujitsu Uvance」を設立し、取り組みを進めています。

SDGsを社内浸透させるための取り組みも行い、商品や商談、プレスリリースの内容をSDGsに繋げていくことで、SDGsについての社員育成も図っています。富士通株式会社のHPには、上記の他にもさまざまな事例が掲載されているため、気になる方はぜひ見てみてください。

参考:SDGsへの取り組み : 富士通

株式会社 公文教育研究会


株式会社公文教育研究所のSDGsへの取り組みは、持続可能な未来のための教育を行っています。具体的には児童福祉施設や児童発達支援、放課後デイサービス、就労移行支援、自立訓練施設などでの、障がい児や障がい者への学習サポートです。

また海外でも現地のNGOと業務提携を行い、開発途上国向けに学習機会の提供や指導者の抑制を行っています。

参考:持続可能な未来のための教育 | 2019年度KUMONの環境への取り組み | 会社概要 | 企業情報 | 公文教育研究会

エスビー食品株式会社


スパイスやハーブを取り扱うエスビー食品株式会社は、自社の製品であるスパイスやハーブを通じ、全てのステークホルダーと関わりながら、共通価値を創造し、SDGsの達成に向けて取り組みを行っています。その取り組みは持続可能な原材料の調達や食品ロス削減から、多様な人材採用や育成、従業員の健康推進まで幅広いものです。

参考:エスビー食品とSDGs|サステナビリティ|S&B エスビー食品株式会社

株式会社ヤクルト本社


日本を代表する乳酸菌飲料メーカーである、株式会社ヤクルト本社は、女性が活躍し、働きやすい環境づくりを行っています。ヤクルトレディの子供を預かる保育所を運営し、小さい子供を持つ母親でも働くことのできる環境は、多くの人に知れ渡っているのではないでしょうか。

ヤクルトは会社の方針に従い成果を出して人や努力した人が報われる、キャリアアップ制度が用意されています。SDGsの目標であるジェンダー平等に向け、精力的に活動しているといえるでしょう。

参考:ヤクルトCSRコミュニケーションブック2019

株式会社成城石井


株式会社成城石井は、社会が抱える課題と向き合い、調和のある持続的な発展を目指しています。具体的には世界の食の深刻な不均衡を解消するための取り組みとしての寄付や、無駄の見直しや省エネルギーの推進に、無線釣行システム対応照明器具の設置を行いました。

上記の他にも、従業員の意識啓発や取引先農家の生産支援活動など、多くの活動を積極的に行っています。

参考:成城石井のSDGs | SDGsへの取り組み | スーパーマーケット成城石井

トヨタ自動車株式会社


大手の自動車メーカーである、トヨタ自動車株式会社は、自動車の排気ガスがもたらす地球温暖化への影響を考慮し、先進的に電気自動車や水素エンジンへの開発を行っています。電気自動車は特許実施権を取得し、無償で共有しています。

自動車だけでなく、人を助けるためのヒューマノイドロボットの開発も手掛けているため、超高齢化社会に足を踏み入れた現代で、介護や災害時などの場面での大きな役割が期待できるでしょう。ロボットが人間の負担を軽くしてくれる分、人間は次世代の人材育成へと力を注げます。

参考:SDGsへの取り組み | サステナビリティ | トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト

まとめ

企業が取り組むSDGsとは?メリットやステップ・企業事例を紹介06

SDGsは2016年から2030年までの15年間で達成するべき目標として採択されましたが、未だに理解が深まっていなかったり、企業として何をすれば良いのか分からないと感じていたりする人も少なくないでしょう。今回見てきたとおり、企業がSDGs活動を取り組むメリットは、たくさんあります。ぜひ紹介したステップや事例を参考に、自社で取り組むべきSDGs活動を話し合ってみてください。

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